地域のために紙芝居で笑顔を愛犬で獣害対策を 黒梅 明さん

地域のために紙芝居で笑顔を愛犬で獣害対策を

2023年取材

プロフィール
黒梅 明さん 出身 / 石川県 職業 /

大好きな自然に囲まれこれまでの経験を生かして

黒梅 明さん

小さいころから動植物が好きで、犬や猫、花を育てる生活を続けてきました。数年前に女房が亡くなった頃から、豊かな自然に囲まれた古民家で暮らしたいと思うようになったんです。そんな時に犬を通じて仲良くなった南砺市在住の友人が「空き家があるよ」と教えてくれたのが、移住のきっかけ。その方のお世話で、この家を借りることができたんです。
 移住前は女房の介護をし、その後はケアマネージャーとして、また社会福祉士として働いてきました。その経験から「高齢者の方々には一日でも安らかに笑って過ごしてほしい」と思うようになったのが、紙芝居を始めたきっかけです。移住後、地域の方々と親しくなるために披露したところ、おかげさまで評判になり、今は定期的に開催しています。
 介護に携わる前は病院で患者さんの相談に乗る仕事をしていました。今後はその知識などを生かして、生活が苦しい方や障害のある方などの個別相談をボランティアでできたらと考えています。また、僕が飼っている犬の種類は、猿や猪、熊などを威嚇する縄文柴犬。先の友人も同じ犬種を飼っており、この地域の獣害対策をやりたいなとも思っています。

素朴な人間性と手付かずの自然が魅力

 移住した集落には今、4世帯しかありませんが、皆さんとてもやさしくて、移住した時には温泉の食堂で歓迎会を開いてくれました。その時に小学生のお嬢さんが絵をプレゼントしてくれて。うれしくて部屋の壁に貼っています。また、「一人暮らしは大変でしょう」と、自家栽培の野菜をたくさんくれる方もいます。そういう素朴な人間性と手付かずの自然が、ここの魅力ですね。本当にいいところに住まわせてもらっているなと感謝しています。